こんにちは、エンジニアをしているやまたろうです。
Notionはページやデータを管理する非常に便利なプロダクトですが、愚直にページやデータを追加していくと階層構造が深くなりすぎて必要な情報へのアクセシビリティが下がってしまったりと、最大限の恩恵を受けるためには情報を整理するための設計が必要です。
本記事はドキュメントを残すのが苦手な私が、所属するチームでWikiを導入する際に設計した事例を紹介します!
Notionページの管理方法
チームWikiを作るにあたり初めに考えたのがページ管理です。
直前に行なっていたプロジェクトで、何も考えず子ページ孫ページをスペースに追加する運用を行なった結果、プロジェクトが進むにつれて目的のページまで到達することが困難になっていました。
この課題を解決するために、Wikiに関連するページは全てNotionのデータベースに格納する方針にすることにしました。
データベース機能は情報を見つけやすくするための機能が豊富なので、当初の階層構造が汚く情報が見つけにくい課題は絶対に解決するだろうと考えました。
記事データベースの誕生となんか見辛い問題
ページ用のデータベースが誕生したので、あとはページを入れてビューを調整すれば最低限ワークするだろうと当時の私は考えました。
結果、フィルターやビューを使いわけることで、確かに探しやすくなってはいるけど、無機質で愛(?)が感じられないWikiが完成しました。
この時点で、タグの数が肥大化していくと一目で識別しづらくなり、各個人が使いやすいビューやデータベースを乱立させて他の人が苦労する姿が脳裏によぎります。これではいけません。
利用者目線で何を見たいのか考える
ページの管理方法は間違えていないはずなので、次は誰が、いつ、どういう時に、何を見たいかを考えて設計を進めます。
プロジェクトにアサインされているメンバーであれば、プロジェクトの関連する議事録、設計書、関連技術のナレッジを参照したい場面は必ず存在します。ただ、アサインされていないメンバーもナレッジの情報にはアクセスしたいといったケースも存在すると思うので、相互に参照できる必要があります。先ほど作成した記事データベースでも同様のことは可能ですが、純正のデータベースビューから探すにしても毎度フィルタをかけたりビューを作ったするのはユーザー体験としてはいまいちかなと思います。
このことから、ある特定の粒度で情報が集約したダッシュボード画面が必要だと判断してそれを実現できる方法を考えることにしました。
データベースのリレーション機能を用いたタグ管理という考え方
上記のダッシュボード的な画面を美しく実現できないか色々試している時に、データベースのリレーション機能を用いてページのリンクを貼っている人の記事と出会いました。
仕組みは至ってシンプルで今までデータベースのマルチセレクトでタグを管理していたところを別のデータベースで作成したタグの役割を持つページに差し替えるということ。
やりたい事と解決方法がドンピシャだったので、即刻採用することになります。
普通は「機能が足りず実現できない」というふうになってもおかしくないことをNotionは平然とやってのけることに感動。きっと掌の上なのでしょうね…。
タグデータベースの誕生
タグデータベースを情報を集約して見たい粒度のタグを作っていきます。
理由はわからないですが、タグを作るのが楽しくてとりあえず当時使っていたテクノロジーやツールは全て登録しました。
タグでメンバーを管理しているのは、「その人に関連する技術スタックを把握」したり「コミュニケーションのキッカケ」になって欲しいなという想いを込めています。
また、タグデータベースにはそれぞれのテンプレートを用意しておくことでページ作成時の効率化を図っています。
Tech/ツールのテンプレートだと関連するナレッジ系のページや議事録が一覧化されるページが生成されます。テンプレートを作成する段階でデータベースのフィルタ条件を設定しておくことで、タグを参照したページを自動的に表示してくれるのが便利ですね!
あとは、Wikiのトップページをいい感じにタグとページのデータベースをレイアウトして完成です。
まとめ
長々と説明してきましたが、データベースを2つ作成して情報を整理するというところに落ち着いています。
1つ目は、特定の粒度でグループ化する タグデータベース
2つ目は、ページを管理する ページデータベース
この設計のWikiで半年以上運用していますが、今のところ不満はありません。場合によってはページを管理するデータベースを分割するのも悪くない気もします。
Notionでの情報整理にお困りの方は是非参考にしてください!