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本記事では、ソフトウェアテストを始めたばかりの人、まだソフトウェアテストをやったことがない人に向けて、「ソフトウェアテストとは」どういうものかについてご紹介します。

新米テスターの「ぱなも・ホワイト」 とテスト経験258年の「ニャックス・ブラック」 が、それぞれの経験に基づいて楽しくお話しています。

本記事を通して、皆さんの考えるソフトウェアテストについて少しでも触れられましたら幸いでございます。

(1)ニャックスのソフトウェアテスト

新米テスターのぱなもでキュルン。 よろしくキュルン。
テスト経験258年のニャックスだ。 よろしく。
困ってることはあるか?
先輩にとって、テストってどういうものキュルン?
どうした?
テストの話をしても理解がなくて……うまく伝わらないキュルン。
私も学校のテストとは違うのか、問われたことがある
なんて答えたキュルン?
学校のテストは、こうなるべきという決められた解答がある。ソフトウェアテストには、答えが一つでない場合もある。不確実で創造的なものだ。
すごくわかるキュルン!
実際は、学校のテストでも「生徒・教師・保護者・それ以外の関係者」でそれぞれテストの捉え方が違うはずだ。
関係者が学校のテストについてどう向き合っているのか調べたものを紹介する。

 ※なぜ(学校で)テストをするのか
要約:「言語テスト研究」でよく言及される「妥当性」や「信頼性」といった基本概念をとってみても、教師との思惑のずれが見える。「妥当性」とは、「測ろうとしている能力をテストが測っているか」を表し、「信頼性」とは「測ろうとしている能力を安定して測っているか」を表している。これらの概念の大前提は,テストでは何らかの「能力」を測ろうとしているということである。

<出典> 三省堂 TEACHING ENGLISH NOW vol.27
妥当性や信頼性という表現が非常に興味深い。このレポートとテストの思想は近いものだ。
人によってこんなにも捉え方が違うキュルン? 面白いキュルンっ~~!!
良いセンスだ。 私にとってのソフトウェアテストは、価値観の違いが生む人のすれ違いを減らす活動だ。
(でも、先輩のようにうまく伝えられる自信がないキュルン……)

(2)有識者のソフトウェアテスト

ソフトウェアテスト技術者資格認定で知られるJSTQBのテストを紹介する

「すべてのライフサイクルを通じて実行する静的、動的なプロセスにおいて、成果物が特定の要件を満足するかを判定し、目的に合致することを実証し、欠陥を見つけるため、ソフトウェアプロダクトや関連成果物に対し、計画、準備、評価すること」

<出典> JSTQB用語集 – テスト(testing)
難しいキュルン……
文章は固いかもしれないな。
次に、IEEE Software誌の元編集長で知られるSteve McConnellのものを紹介する。

「ソフトウェアテストは、もっともポピュラーな品質改善方法である」

<出典> Steve McConnell
品質改善キュルン?
ぱなもくんには、苦手な教科があるだろうか?
社会が苦手キュルン。
テストの結果はどうだった?
特に悪かったキュルン……。
テストの結果から社会が特に苦手だということが客観的にも分かる状況であるな。
このケースでは、テストの結果が良くないところを重点的に勉強して、次のテストで結果を出せばいい。
キュルキュルン! 良くないところをピンポイントで良くしていく、テストの結果が品質改善のきっかけになるキュルンね~!

(3)高橋寿一さんのソフトウェアテスト

興味深い話をしているね
寿一さんにとって、ソフトウェアテストとはどういうものキュルン?
なくてはならないものだね。 そうだな……例えば、品質マネジメント品質保証と品質コントロールに分類されるが、テストが密接に関わっている。 どちらの視点でソフトウェアテストを捉えるかでも議論の余地はあるね。
ぱなもくんだと……例えば、テスターとしてのテストは、製品の良くない事象(不具合)を見つけて、開発者に報告するだろう。そして、修正された製品に良くない事象がなくなっていることを確認し、製品の品質コントロールを手助けしていくことも多いだろう。
その通りキュルン
この場合のソフトウェアテストとは、プロダクト(製品)とその関係者をより良い方向に支援していく仕事といったところだろうか。 Steve McConnellもいうように、テストはプロダクト(製品)とその関係者双方の品質改善を担うと考えている。
すごい仕事キュルン!!
すごい仕事だよ。 例えば、Glenford J Myersは以下のように言ってるね。

「テストとは、非常に創造的であり、知的に挑戦しがいのある仕事である」

<出典> ソフトウェア・テストの技法 第2版 Glenford J.Myers
テストの仕事は、やりがいでいっぱいキュルン!
ははは、ソフトウェアテストで学ぶべきことはまだまだあるからね。応援しているよ。

(4)まとめ

説明
(1)ニャックスのソフトウェアテストソフトウェアテストは、答えが一つでない場合がある。もっと不確実性があり、創造的なもの。
(2)ニャックスのソフトウェアテストソフトウェアテストは、価値観の違いが生む人のすれ違いを減らす活動
(3)高橋寿一さんのソフトウェアテストソフトウェアテストとは、プロダクト(製品)とその関係者をより良い方向に支援していく仕事
出典先説明書籍
根岸雅史
※学校のテスト
「妥当性」とは,「測ろうとしている能力をテストが測っているか」を表し,「信頼性」とは「測ろうとしている能力を安定して測っているか」を表している。これらの概念の大前提は,テストでは何らかの「能力」を測ろうとしているということである。三省堂 TEACHING ENGLISH NOW vol.27
JSTQB用語集テスト(testing)すべてのライフサイクルを通じて実行する静的、動的なプロセスにおいて、成果物が特定の要件を満足するかを判定し、目的に合致することを実証し、欠陥を見つけるため、ソフトウェアプロダクトや関連成果物に対し、計画、準備、評価することISTQB公式
Steve McConnellソフトウェアテストは、もっともポピュラーな品質改善方法である知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト【改訂版】 高橋寿一
Glenford J.Myersテストとは、非常に創造的であり、知的に挑戦しがいのある仕事であるソフトウェア・テストの技法 第2版
悩みは解決できたか?
大丈夫キュルン! これからは、もっと自信を持って話すキュルン♪
良かった。 不安があればまた聞いてくれ。

本記事では、「ソフトウェアテストとは」というテーマに沿って、様々な表現や解釈があるということをご紹介いたしました。

今回内容に含まれなかった「市場に出回った不具合による損失」というものがあります。

JSTQB_FLシラバスでは、これらの損失を「(1)経済的な損失」「(2)時間の浪費」「(3)信用の失墜」「(4)障害や死亡事故」として取り上げています。このように損失リスクといった視点からも、テストの有効性を証明することが可能です。

本記事を通して、ソフトウェアテストのやりがいを少しでもお伝えできていましたら幸いです。

Sqriptsでは、ソフトウェアテストに関する技術や考え方をお役立ち資料で紹介しています。本記事の詳しい内容についてはこちらからダウンロードいただけます。

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