はじめに
前回は、BDDとATDDとSbEの違いについて説明しました。
今回は、BDDで勘違いされやすい部分について説明していきます。
BDDはツールの1つではない
「BDDとは何か?」と聞くと、「振る舞いを用いてテストを自動化するもの」「Given/When/Thenを使って書かれた自動テストのコード」と答えられることが多いです。しかし、これは誤解です。
Seb Roseは自身の書籍『The BDD Books – Discovery(邦訳:The BDD Books – Discovery Japanese Edition)』の中で、以下のように述べています。
私はビジネスチームが参加しない形の「BDD」を実施しているチームをたくさん見てきました。(中略)個人としては基本的にはそれらは BDD にまったく従っていないと考えています。彼らはせいぜい、(中略)高価なテスト自動化プラットフォームとして使用しているだけです。 結果として得られるのは、たいていは遅くてメンテナンスが難しく、組織にごく限られた価値しかもたらさない自動テストスイートです。BDD は協調に関するものです。 BDDツールを使用したり、Given/When/Thenを使用してテストを自動化しても、開発アプローチは少しも BDD にはなりません。
BDDは会話を重視します。特に、ビジネス関係者(非開発チーム)との会話を重視し、共有言語(Shared Languege)の構築を大切にしています。そのため、同書籍では「business」という単語が非常に多く出てきます。
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