こんにちは。ゆうゆうです。残暑厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか。気候は真夏のような暑さでも、暦の上ではすでに秋。この秋に予定されている様々な資格試験に向けて勉強している方も多いはず。さて、そんな学びの秋の初めにソフトウェア品質シンポジウムに参加する機会に恵まれましたので、今回はその様子をレポートします。
ソフトウェア品質シンポジウムってなに?
「ソフトウェア品質シンポジウム」は、日本科学技術連盟が主催するソフトウェア品質に関する国内最大級のシンポジウム(下記サイトの紹介から引用)で、毎年9月の初旬に開催されています。
https://www.juse.jp/sqip/symposium/
「ソフトウェア品質シンポジウム2022」は、2022年9/7(水)に併設チュートリアルが、9月8日(木)~9月9日(金)に本会議が、いずれもオンラインイベントとして開催されました。私は、基調講演と特別講演、そして本会議の中から自分が興味があるセッションを選び、時間が許す範囲でストリーミング再生で参加させていただきました。
普段、第三者検証会社という立場でソフトウェアのテストに関わっていますが、当然ながらソフトウェアの品質はテストだけで向上させるものではないんですよねぇ。そのため、ソフトウェア品質シンポジウムの参加者も開発からテストまでと様々。テストに関わる人にとっては、開発上流側での取り組みなども知ることができる良いチャンスになります。
ソフトウェア品質シンポジウム2022本会議をのぞき見!
本会議1日目は、基調講演からスタートです。今年の基調講演は北海道大学 経済学研究院 教授である松尾 睦 氏による「経験から学び、人を育てる」と題した講演。「人はどのように経験から学んでいるのか」「育て上手と呼ばれる人は、いかに部下や後輩の経験学習を支援しているのか」について解説する内容でした。
自身の学び、そして人を育てる際のポイントとして「失敗を振り返る」だけではなく、「成功を振り返り成長した理由やもっと成長するためにはどうしたらよいかを考える」ことが成長につながるという先生の言葉は目からうろこ(講演内容はWebサイトの紹介記事から一部抜粋)。いやぁ、成功を振り返り、さらにその成功を拡張するのが成長の鍵だとはそれまで考えたことがなく、大事なことに気づかされた1時間半。参加者のアンケートでも、良かったことをほめるところでとどまる人が多く、なぜ成功したかを考えさせるという発想がなかった方が多かったようです。はい、私もそうです。良い勉強をさせていただきました。
その後、複数のストリーム(チャンネル)に分かれて、一般発表セッションやSQiP(※1)特別セッションが開催されました。発表内容は登壇者が特に許可しない限りSNSやブログでの内容発信はNGとのことなので詳細な内容をここではお伝えできませんが、シンポジウムの構成をまとめるとこんな感じ。各セッションは「設計/レビュー」「教育/マネジメント」「テスト」「リスク分析」「テスト自動化」「品質分析・評価」「アジャイル/DevOps」のテーマにわかれており、1セッションあたり3~4名の登壇者が自社での経験発表や経験論文を発表する形で進められます。その後、質疑応答タイム。テーマごとに同じような悩みを持つ方は多いようで、具体的な質問が飛び交っていました。
※1:SQiP(スキップ)とは、日本科学技術連盟のもとに設置されたソフトウェア品質向上のための活動の場です
同時刻に開催されるセッションもあるので、全てのセッションを聴くことはできませんが、気になる題材のセッションを選んで参加し、興味深いお話もたくさん聞くことができました。実は当社からも1名登壇してたんですよねぇ。でも、別セッションを聴いてたので発表を聞けず、ごめんなさい。
後で気づいたのですが、本会議の前日に開催された併設チュートリアルの内容が充実していて、参加すべきだったと絶賛後悔中。併設チュートリアルはお財布に若干優しい参加費設定(併設チュートリアルのみ参加の場合11,000円≒飲み代2回分)なので、来年は参加しようと心に誓ったのでした。
ソフトウェア品質シンポジウムに無料で参加してきた
さて、このソフトウェア品質シンポジウム。本会議への参加にはそれなりの参加費がかかり(一般参加41,800円/早割34,100円)、残念ながら個人が気軽に参加できる会ではありません。でも、2021年に、「JCSQE」の中級ソフトウェアソフトウェア品質技術者資格試験に合格した人は、な、なんと今年のソフトウェア品質シンポジウムに無料で参加することができたんです。
JCSQEはSQiPが行っているソフトウェア品質向上のための資格制度で、初級資格と中級資格の試験が行われています。このJCSQEの中級資格の前年度合格者が、品質シンポジウムに無料で招待されたんですよ(そんな特典しらんかったー)。前触れもなく突然招待メールがくるので、思わぬご褒美をもらった感じです。来年もこの無料招待があるかは不明ですが、これは本当にうれしい!
JCSQE中級資格は「ソフトウェア品質知識体系ガイド - SQuBOK Guide - 第3版」(全400ページ)を熟読し、なおかつ選択式試験と記述式試験の両方で合格点を取らなくてはいけないというちょっと歯ごたえのある資格ではありますが、ソフトウェア品質に関する体系的な知識を身に着ける勉強をしたいと考えている人にはおすすめの資格試験です。今年の試験は2022年11月12日(土)に開催され、秋の試験では初級と中級を同時に受験することも可能です(個人的には頑張って勉強して中級一本勝負をおすすめします)。2022年9月20日(火)が申込〆切となっているので、興味のある人はぜひ。合格したら、もしかしたら昨年度の合格者のようにいいことがある、かも!
https://www.juse.jp/jcsqe/
なんか最後は通販番組みたいになっちゃいましたが、お得に貴重な経験ができたことをお伝えしたいがためですので、ご勘弁を(興奮しすぎだ)。ソフトウェア品質シンポジウムは、自分にとって様々な方々のソフトウェア品質向上に対する取り組みを知る良い経験となる会でした。皆さんもチャンスがあったら是非参加してみてはいかがでしょうか。
“無料招待の前に教材費と受験費用かかるじゃん、なんて野暮なことは言わない約束よ”
すべて未来の自分への投資ですから。では、またー。