はじめに

前回は、BDDを構成する3つのプラクティス「発見(Discovery)」「定式化(Formulation)」「自動化(Automation)」の概要を紹介しました。

今回以降は、第1回の記事でも用いた自動販売機を題材にして、前回の記事で紹介した、「BDDを用いたプロセス」を行ってみます。

本記事では、「発見(Discovery)」の部分までを、具体例を交えつつ説明します。

1. ユーザーストーリーを選ぶ

ユーザーストーリーマッピングなどを用いて、予めユーザーストーリーを作成しておきます。

そして、次Sprint以降で開発する可能性が高いユーザーストーリーをピックアップします。

今回は、自動販売機に関する以下のユーザーストーリーをピックアップします。

タイトル:顧客が自動販売機で飲み物を購入する
As a:顧客の立場で、
I want:自動販売機から飲み物を購入したい
so that:店舗に行かなくても飲み物をすぐに得られるように

2. 要件ワークショップ

1で選んだユーザーストーリーに対して、要件ワークショップを行います。「要件ワークショップ」という言葉は、組織によっては「リファインメント」「スリーアミーゴス」などと呼ばれたりします。

「発見(Discovery)」のフェーズでもある要件ワークショップでは、ドメインを構造的に理解していく協調作業を行います。その際には、明確な具体例を使用することが重要です。

要件ワークショップでは色々なやり方があるのですが、今回は実例マッピングを用いてみます。

実例マッピング

発見(Discovery)を行う活動として「実例マッピング(Example mapping)」というものがあります。

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風間 裕也(かざま ゆうや):ブロッコリー

B-Testing

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電気通信大学大学院修士課程修了。
B-Testingを開業し、「どのようにテストを考えればよいか」を社内外問わずエンジニアに日々お伝えしている。


【社外コミュニティ活動】
・WACATE(ソフトウェアテストをテーマとしたワークショップ)実行委員長
・JaSST Review(ソフトウェアレビューシンポジウム)実行委員長


【翻訳活動】
・Agile Testing Condensed(翻訳)
・A Practical Guide to Testing in DevOps(共訳)
・The BDD Books - Discovery(翻訳)

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