この連載では、ITエンジニアにとって親和性が高く「スキルアップしたい」と思う方にとっては役に立つであろう知的生活について、いろいろなアクティビティやツール、仕事での活用方法などについてご紹介します。知的生産・知的生活の考え方や、「そもそも知的生活とはどうあるべきか」等の話ではなく、できるだけエンジニアの普段の生活や仕事に役立てられるテクニックよりの話をするつもりです。
前回の記事では、知的生活の母艦となるツールの選び方や、新しい価値を生み出すための材料として情報を蓄積すること等について解説しました。
今回は情報をインプットする代表的な手段である読書について、とくに技術書以外の書籍を読んで情報として蓄積する際のやり方や、読んだ本を活かす際の考え方についてご説明します。
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技術書以外を積極的に読み、幅を広げる
ITエンジニアとして仕事をしていると、プログラミングやソフトウェア開発、そして品質やテストなど、技術書を読む機会は多いです。日々の業務に直接関わるジャンルであり、結果として自分のスキルやキャリアに活かしやすいというメリットがあるでしょう。
しかし、技術書以外の書籍を読むことも、とくに知的生活という点ではとてもオススメです。
世の中で活躍するエンジニアの方は、もちろん技術書もたくさん読んでインプットしていますが、そのほかにも
– ピープルマネジメント・プロジェクトマネジメント
– 組織開発
– 教育心理学
– 資料作成
– 営業・マーケティング
など多様なジャンルについて学んでいます。身の回りのエンジニアに対して「そのようなことまで詳しいんですか!」と驚いた経験はありませんか?
こうした、即効性はないかもしれないけれども自分の知識の幅を広げてくれるような本は、とくに若いうちに読み漁っておくとのちのち効果を発揮します。
以下のようなつぶやきをしたことがありますが、何人かの方から「わかる」「やってた」という反応をいただきました。みなさん優秀な方ばかりでしたので、実際に効果がある方法のように思います。
読書で得た情報を蓄積しておく
業務に直結する技術書以外を読んで知識を蓄えておくことが大事です、という主張に関しては、ほとんどの方が賛同してくださるでしょう。
では、その「蓄える」のは、どこにどうやって行うのか。頭で記憶しておくだけでは、せっかくのインプットが揮発してしまいます。
そこで、前回もご紹介した知的生活の母艦となるツールの出番です。
知的生活を楽しんでいる方には読書家も多く、ほぼ皆さんが読書メモの形で書籍からインプットした内容をまとめています。
たとえば、私がまとめている読書メモの例をご紹介します。
読書メモのポイントはいくつかありますが、主な内容としては以下を記録しておくとよいでしょう。
– 買おう、読もうと思ったきっかけ
– いつ読み始めたか
– 書籍の中の気になる・グッときたフレーズ
– 書籍を読んでいて考えたこと、疑問、感じたことなど
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