テストの自動化、特にE2Eテストの自動化を行ううえで、ツールの選定はとても悩ましい問題ではないでしょうか。

特に有償のツールを用いる場合、会社でお金を払ってライセンスの購入や契約をするわけなので、「なんとなく」や「有名だから」「他社が使っているから」では通りません。

OSS等の無料のツールを用いる場合は一見そうした説明責任からは無縁に見えますが、導入後にトラブルが起こった際には「選定の責任者」としての対応を迫られることになります。

いずれの場合も、ツール選定のプロセスを明示して組織内で合意をとる必要があります。そんなときによく用いられるのが、ツールの比較表です。筆者も過去テスト自動化のコンサルテーションを行っていた際には何度も作成しました。比較表があることで、他にも候補がある中でこんな項目を比較して選びました、という証拠にもなります。

そんなツール比較表ですが、使い方・結果の捉え方次第では、ツール選択に悪い影響を及ぼすこともあるのです。

本記事では、そんな比較表を用いたツール選定で失敗しないよう、活用方法や注意すべきポイントについて見ていきます。少しニッチな内容ですが、参考になれば嬉しいです。

なお、E2Eテストの定義については玉川さんの記事E2Eテストの自動化を最速で成功させる秘訣 | Sqriptsと同じとします。

ツール比較表とはどんなものか

本記事で扱う「ツール比較表」とはどういったものでしょうか?

細かいフォーマットは作成者によって異なりますが、一般的には以下のようなものを指します。

Image from Gyazo

一方の軸にツールの名称、もう一方の軸に比較したい項目を書き、交差するマスに○△✕や、直接情報を記載して作成します。
この表を埋めて、自分たちのニーズに最も合うツールを選ぶ、という使い方が一般的です。

比較表を用いて選定することの注意点

このツール比較表を作成すれば自分たちにあったツールが選択できると思われがちですが、いくつか気をつけなければいけないポイントがあります。

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SQRIPTER

伊藤 由貴(いとう よしき)

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テスト自動化エヴァンジェリストとして、エンジニア育成・テスト自動化コンサルテーション・部署の立ち上げ・マネジメントなどを経験。
現在は複数Webサービスを運営する会社の横断部門にて、QAエンジニアとして活動中。

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