
こんにちは、QAコンサルタントのツルリンです。
2025年11月15日(土)に実施されました、第16回 中級ソフトウェア品質技術者 資格試験に合格することができましたので、受験体験記として、試験の概要、受験に向けた私の取り組みをご紹介します。
これから中級ソフトウェア品質技術者 資格試験(以降、JCSQE中級試験)を受験する方のお役に立てれば幸いです。
これまでの経緯
2024年6月8日(土)実施の第32回 初級ソフトウェア品質技術者 資格試験に合格しました。その際、受験体験記を執筆しました。JCSQEやSQuBOK Guideに関する情報、受験準備・勉強方法などをまとめていますので、ご参照ください。
今回の受験は、上位資格であるJCSQE中級試験へのチャレンジになります。
JCSQE中級試験の概要(試験要綱)
- 出題範囲:中級ソフトウェア品質技術者資格試験 シラバスVer.3.0に準拠
※主参考書籍『ソフトウェア品質知識体系ガイド ‐SQuBOK Guide‐第3版』 - 試験時間:120分
- 出題形式:選択式25問、記述式3種類の出題形式からあわせて17問出題
- 記述式の出題形式は以下の通り。
- 穴埋め問題:文章中の用語の穴埋め
- 説明問題 :用語についての定義や活用方法の説明
- 解説問題 :あるテーマについて、その理由や留意点などの考察を記述
- 合格ライン:70%程度(選択式、記述式ともに)
- 合格率:10%前後
- 中級ソフトウェア品質技術者が遵守すべき倫理規定が定められており、事前に倫理規定の確認が求められています。使命、法の遵守、品位の保持、社会への貢献などについて記載されています。
- JCSQE中級試験 シラバスVer.3.0の項目は、SQuBOK Guide 第3版の目次と一致しています。要求される知識レベルは、選択式は知識レベル2(知識を説明できる)〜レベル3(概念と使い方がわかる)、記述式は知識レベル3〜レベル4(詳しく理解し応用できる)となっています。
- JCSQE中級試験では、初級試験に比べて、より高度な理解、実務での応用力が試され、合格するためには、記述式問題への対応力が要求されます。
受験申込み
- 試験料 20,900円(税込)※2025年11月時点
- 最初に、受験地域を選んで申込みを行います。その後、受験可否の連絡があり、期限までに受験料を振り込んで、初めて受験登録完了となります。
- 受験地域は、宇都宮、東京、名古屋、大阪、福岡、那覇になります。
受験準備・勉強方法
参考書籍と学習リソース
JCSQEサイトの学習方法を参考に以下を使って勉強しました。
- ソフトウェア品質知識体系ガイド - SQuBOK Guide - 第3版
- 初級ソフトウェア品質技術者資格試験(JCSQE)問題と解説【第3版】
- ソフトウェア品質保証 入門-高品質を実現する考え方とマネジメントの要点 ※副参考書籍
- 過去の記述式問題の解説
JCSQE中級試験 記述式問題(第2回〜第15回)の一部が解説付きで公開されています。 - JCSQE初級試験では、試験対策アプリ(テス友)が大変役に立ちましたが、JCSQE中級試験に対応した試験対策アプリなどは特にないようでした。
勉強方法と時間配分
【3か月前】
- 受験申込み後、主参考書籍のSQuBOK Guide 第3版と副参考書籍のソフトウェア品質保証 入門-高品質を実現する考え方とマネジメントの要点(フリマサイトで購入)を一通り、流し読みしました。(約4時間)
- 公開されているJCSQE中級試験 記述式問題の解説(第2回〜第15回)を全て確認しました。各年度に出題された問題の一部について、解答用紙のスタイル、問題、解答例、解説が記載されています。(約14時間)
- 初級ソフトウェア品質技術者資格試験(JCSQE)問題と解説【第3版】を1回解きました。(約2時間)
【1か月前】
- JCSQE中級試験 記述式問題の解説の直近5年分(第11回~第15回)の再確認を行いました。(約3時間)
- 初級ソフトウェア品質技術者資格試験(JCSQE)問題と解説【第3版】の再確認を行いました。(約2時間)
【試験直前の1週間前~直前】
- JCSQE中級試験 記述式問題の解説の直近5年分(第11回〜第15回)の再々確認を行いました。また、JCSQE初級試験受験の際に、作成していたメモ(間違った問題を復習のために整理したもの)を再確認しました。(約5時間)
【受験当日】
- 上記のメモを試験会場に持参し、試験開始直前まで確認しました。
試験対策・意識したポイント
- 選択式問題は、JCSQE初級試験の復習、記述式問題については、過去問題の確認を行ったレベルでしたので、トータルの勉強時間は、約30時間でした。
- 試験3か月前に、参考書籍を一通り確認した結果、以下のような方針で勉強を進めることに決めました。
選択式問題への対策:
- マークシート形式の試験で、概念や用語に対する知識の確認になるため、JCSQE初級試験と同様の勉強で対応可能と判断し、JCSQE初級試験 問題と解説【第3版】の復習(再確認)を行うことにしました。
記述式問題への対策:
- 過去の出題と解説の確認とその理解が中心になります。解答の視点や実際の解答内容は、ほぼ私自身と同じ考え方でしたので、ある程度納得できましたが、過去の記述式問題の公開範囲は、一部に留まるため、明確な出題傾向を見い出すことは難しいと感じました。
- ここで、記述式問題の過去の出題と解説には、「中級ソフトウェア品質技術者資格試験の記述式問題の採点においては、唯一の正解との適合をみるのではなく、受験者の意図を読み取って採点しています」との記載があります。この記載から、出題者の意図を汲み取り、自分自身の考えをまとめて、分かり易く伝える力を試される試験と捉え、以下の対応とすることに決めました。
穴埋め問題
選択式問題と同じ対策(JCSQE初級試験 問題と解説【第3版】の再確認)
説明問題
JCSQE中級試験 記述式問題の解説の直近5年分の再確認
解説問題
同上
論述式試験における鉄則の適用
- 解答の観点:
- 解答の観点や形式が指定されている場合は、必ず、指定に沿って解答する。
- 出題者が何を期待しているか、どのような解答を求めているかを考えて解答する。
- 問題文に解答のヒントや視点が示されているので、それを読み取って解答する。
- 記述の仕方:
- 分からない問題でも、空欄にせず、部分点を貰えるように必ず解答する。
- 指定文字数での解答は、少なくなり過ぎないように9割程度の文字数を目標にする。
- 解答は、「~であること」「~であるため」などのように表現を統一する。
- 採点して貰い易いように、できる限り丁寧な、読みやすい字で書く。
受験当日の流れ・受験後の感想
試験会場、流れ、注意事項
- 試験は、大阪会場で受験しました。受験者は約40名で、若手からベテランまで幅広く、いらっしゃいました。
- 開始10分前から試験終了までは退室できず、退室すると失格となります。
- 試験問題は持ち帰ることはできません。
- 中級ソフトウェア品質技術者倫理規定への同意書にサインを行う必要があります。
- 試験終了後、配布された受験票控えに印刷されたQRコードからアンケートに回答します。(所属企業に関する情報や合格した場合、氏名掲載を希望するかなど)
実際の試験での難易度と感想
- 試験時間120分で、選択式25問、記述式17問(小問を含めると22問)でした。
- 記述式問題の解答を終えたのが、終了5分前でしたので、見直す時間はありませんでした。
- 選択式問題は、それほど難しい問題はなく、8割程度は正解できたという感触でしたが、記述式問題については、何とか一通り解答したというレベルであまり自信はありませんでした。
- 特に解説問題は、実際の業務で日常的に考えていないと的確な解答をするのは難しい内容と感じました。答えはどこかを見れば載っているという類いのものではないので、改めて、ソフトウェア品質向上に対する見識や経験、日頃の取り組み姿勢が問われる試験であると思いました。
合格発表・結果の確認方法
- 試験日: 2025年11月15日(土)13:30~15:30
- 合格発表:2026年1月22日(木)10:00頃
- 受験地域別に合格者受験番号がWebサイトに掲載されます。
- 氏名掲載希望者は、氏名が掲載されます。
- 第16回結果)126名中、14名合格(合格率11.1%)
- 認定証到着:2026年1月27日(火)
- 試験結果のお知らせと資格認定証が送付されてきました。
- 試験結果のお知らせには、採点結果が記載されていました。選択式84点、記述式82点でした。
- 採点結果からすると、私個人としての試験対策は正しかったのだと思われます。特に記述式問題に対しては、「論述式試験における鉄則」の適用が有効だったと思われます。
- 記述式の採点は、選択式の合格者(68点以上)のみ行っているとのことです。
まとめ
今回の私の受験の取り組みをまとめると以下のようになります。
- 選択式問題は、JCSQE初級試験の復習を行う。
- 記述式問題は、過去(直近5年分)の記述式問題の解説を確認する。
- 記述式問題は、論述式試験における鉄則を適用して、解答する。
参考情報(他の合格者の勉強法)
JCSQE中級試験は、QAコンサルティングを担当する私の所属部門の重点取得資格となっており、今回、私の他に3名が合格しました。勉強法、アドバイス事項をお聞きしましたので、参考情報としてお伝えします。
Aさん:
- 怪しい、うろ覚えの略語や用語があったらすぐに調べる
- 業務で作成する文章は、主語を略さず40文字前後で書ききる
- 漢字の用語は、時々実際に書いてみる
なお、記述式に備えて、当日はマークシートも記述もしやすい「大人の鉛筆」2本と良く消えるMONO消しゴムを2個、持っていきました。日頃、字を書くことが少ない方は文房具にも気を配った方が良いと思われます。
Bさん:
- SQuBOK を何度も読み込み、各品質技術や知識を使いこなせるように理解する
ただ、なかなか頭に残らないため、2の手段へ - JCSQE 中級シラバスのPDFをExcel形式に変換して自分だけの用語集を作成し、試験直前まで苦手なところを読み返す
SQuBOK (Amazon Kindle)からのコピペだけでなく、使用イメージや具体的なことが分からない場合はWebで検索して用語集へリンクを入れたり、その資料をPDFにして保存したりして見返した。 - 短時間で問題に答える訓練をする
- テス友 JCSQE初級の問題を短時間で答えられるように訓練
- 初級ソフトウェア品質技術者資格試験(JCSQE)問題と解説【第3版】
一通り問題を解き、解説を読破
SQuBOK そのものの記述よりも、この解説の方が役に立ったことがたくさんある - JCSQE 中級の過去問の公開されている分を一通り解いて解説と出題意図を読みこんだ
ただ、これは時間がなくなって一部飛ばしているところもあった
Cさん:
- SQuBOKはKindleで持っていましたが、書籍版を購入し直してPDF化しました
- また、シラバスと公開されている過去問を全てChatgptに入れて、30日計画の学習プランを立ててもらい、基本的にはSQuBOKの章ごとに穴埋め、説明、解説の3種類の演習問題を作ってもらい演習を解いていました
- 意味が曖昧な用語や理解が曖昧なところは復習し、時には語呂合わせも作ってもらいながら覚えたりもしました
今後、JCSQE中級試験を受験される方の参考になれば、幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


