
現在は「VUCAの時代」と言います。VUCAとはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとったビジネスシーンで使われる言葉です。これら4つの言葉が表すとおり、「未来の予測が難しい状況」を表しています。
過去を振り返ると、使い古された言葉になりますが、高度経済成長時代に象徴されるように「作れば売れる」時代でした。しかし、VUCAという言葉が登場したように、現在は、「何が売れるかわかりにくい」状況です。ソフトウェア開発においても「何を作ればいいかわからない」時代になっています。
この連載では、現在やこれからの時代で求められる「ソフトウェア開発における品質」を再定義し、あるべき姿への道筋を示し、代表的なプラクティスなどを紹介しながら、アジャイルQA(アジャイルな品質保証、もしくは品質合意)活動や、具体的な手段としてアジャイルテスティングのあり方を議論していきます。
第1回目のテーマは、アジャイル時代に求められる「品質」とは何か? です。
従来型とアジャイル型開発の違い
まずは、ウォーターフォールに代表される従来型の開発と、アジャイル型の開発を比較してみましょう。
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